皆様、こんにちは。M&A、事業承継、フランチャイズ店舗(多店舗展開)、商品企画、補助金、融資など付加価値をあげ企業価値を高める相談を承っております、埼玉県川口市在住の経営コンサルタント(中小企業診断士)の小原です。現在、事業承継・引継ぎ補助金の一次募集が現在行われています。ご存じの通り今、日本の中小企業は消滅の危機に瀕しています。この中小企業を救うべく経済産業省は数年前より、事業承継に係る様々なサポートを商工会や事業承継・引継ぎ支援センターはじめとした公的機関で積極的に行われてきました。昨年度よりこの国の施策が次第に効果が出てきていおり、相談の件数が格段増えてきました。本年度よりさらに加速が期待されますが、個人M&Aの注意点について少し述べたたいと思います。
300万円で会社を買うということはどうなのか
このようなタイトルで、数年前に本が発刊されテレビはじめものすごく話題になりました。現在、日本のM&Aは大きく変化してきています。というのも、以前のM&Aは、数億円の売買に対して行われるものであり、自分たちには関係のない世界だと思っていたのではないでしょうか。今もこの数億円規模のM&Aも勿論あります。しかし、中小企業のM&Aは、年商1億円にも満たない案件が多数を占めている現状があるということです。とすれば、300万円でも買える企業があることも間違いではありません。しかしここでよく考えてみてください。300万円で買える会社って果たしてどのような会社がありますでしょうか。300万円と言えば、新車を買う値段と一緒です。車であれば維持費は掛かりますが、機械なので文句も言わず思う通りに働いてくれるのも確かで。会社はそうはいかないことを理解する必要があります。そして、まずはどういう会社があるのか見つけるところから始めないといけません。
M&Aのプロセス(買い手側から見た場合)
まずやるべきことは、相手探しから始めます。どこで相手探しをすればいいか。それはネットのプラットフォームを利用して見つける方法か、事業承継・引継ぎ支援センターに問合せをしてみるか、お付き合いのある金融機関や商工会(会議所)などに相談してみることがいいと思います。特に使い勝手がいいのは民間のネットで使えるプラットフォームを使われるのがおすすめです。理由は1.自分で探せること、2.手軽であること、3.案件数が豊富であることの3点です。HPに接続し基本簡単に検索することが可能です。良い案件が見つかった場合、交渉をしたい場合などは、会員登録をし月会費などを払う場合もあります。一方、事業承継・引継ぎ支援センターなどを通す場合は、電話やメールで連絡したり、センターに行って手続きをしたりとそれなりの時間と労力を要することになります。公的な機関がいいか、民間がいいかはその人次第です。私は民間のプラットフォームをお勧めします。
必ず秘密保持契約を締結する
良い相手がみつかったと思ったら、相手と秘密保持契約を結ぶ必要があります。これにより、具体的なエリア、地名、屋号、社長名、年商、利益など、より具体的な情報を手にすることができるようになります。ここで聞くべき大切なことは、1.年商、2.利益、3.売りて側の将来ビジョン4.手放す理由になります。年商や利益は、売買金額を決める際の一つの参考資料として、必須項目になるためにこの段階で聞いておきます。先に話を進めるべきか、やめるべきか、ある程度の判断が必要となるからです。次に売り手の将来ビジョンをしっかり確認してください。売り手は、自分が経営している会社、立ち上げた会社に思入れがものすごくあります。その想いを汲めるか、汲めないかは、買取交渉時の際、影響を及ぼす内容となります。そして、手放す理由です。売り手により様々ですが、マイナス要因で売るのかどうかをとにかくこの段階で見極めます。別にマイナス要因でもいいですが、要は言っていることに合理性があるかどうかがポイントです。